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    多崎つくる ネタバレ感想 1

    余りにも売れすぎて話題過ぎて、読む気にならなかった。
    けれど、まあ、読むウチに夢中になった。
    読み終えるのが惜しくなるほど。

    それは、多崎つくるが絶縁された「理由」を追うサスペンス手法や、沙羅との恋の行方を追う恋愛小説の手法に負う部分が大きい。
    ところが、読み終えると、その手法自体は手法としての機能だけで、完結しない。
    その手法自体はこの物語では重要ではないのだ。
    誰がシロを犯し、誰がシロを殺したか。手法に引きずられると、未解決・未回収・不完全な印象が強い。
    灰田がもたらした「死のトークン」は誰が手にしていたのか。灰田はどこに行ったのか。六本目の指は?

    そういった因果や条理を拒否するものは確かにあり、繋がっているということが重要なのだ。その春樹文学の中で繰り返し語られるテーマは(というか、それが全てだと感じられる)様々な階層で立ち現れる。
    個人の裏、関係の裏、システムの裏、日常の裏、現実世界の裏、、、、
    それが確かに在る、と言うこと、日常の中に突然裂け目のように立ち現れること、それらの方が片側だけの表層的な因果よりも重要なのだ。
    シロは何故、つくるを断絶したのか、よりもそのような何故、が有効ではない物が個人の中にあり、それがつくるを日常や現実に確かに繋がって死の淵にまで追いやった事の方が重要なのだ。

    我々の生きる現代世界は、それらを無いものとして見做し、切り捨ててしまった。(=6本目の指か?)

    このモチーフは何度も語られる。
    だが、今作『多崎つくる』では、今までとは違い、ではどうするか、に踏み込んでいる気がする。
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